外壁塗装は、札幌や旭川をはじめとする北海道では特別な意味を持っています。
厳しい寒さ、そして数mに及ぶ積雪は、建物の外壁に想像以上の負担をかけています。
気候変動の影響で寒さが一層厳しくなる中、単なる見た目の問題だけではない外壁塗装の重要性が増してきました。
この記事では、私たちの住まいを長く守るため、北海道ならではの気候を考慮した外壁塗装の方法や、確かな技術を持つ業者の見分け方について、実践的な情報をお伝えしていきます。
北海道の外壁塗装が他の地域と異なる理由

雪や寒さが外壁に与える影響
北海道の雪と寒さは、本州では考えられないような影響を外壁に与えています。
私が実際に見て驚いた施工現場は、気温が-20℃近くまで下がる地域です。そのような地域では、外壁の中の水分が凍って膨張し、これが原因で塗膜が浮き上がってしまいます。
さらに、重たい雪が外壁に長時間付着することで、徐々に塗装が剥がれていきます。
こんな状況を放っておくと、春になって雪が解けた時に「えっ、こんなにボロボロになってたの?」なんて大きな衝撃を受けることになりかねません。
そして、外壁に積もった雪は、ただ重いだけではありません。
雪が溶けては凍りを繰り返すことで、外壁に小さなヒビが入ります。そこから雨水が侵入してさらに傷みが広がっていくという悪循環を引き起こしています。
そのため、北海道の外壁塗装では、他の地域とは違う特別な配慮が必要になります。
寒冷地特有の外壁トラブルとは?
昨年、私が目にした外壁のトラブルは、春先の結露被害でした。
暖房を使う時期は室内と室外の温度差が大きくなります。そのため、壁の中で水滴がたまりやすく、知らないうちにジワジワと壁を傷めていくのです。
気温の低い北海道では、この水滴が凍結と融解を繰り返すため、本州よりもずっと深刻な問題になります。
例えば、外壁の表面に斑点のようなシミができたと思ったら、それは壁の内部で水分が凍って膨らんだ跡かもしれません。
特に気を付けたいのは、外壁と雪が直接触れる部分です。
ここは雪解け水が染み込みやすく、塗装が剥がれやすい場所になります。1度剥がれ始めると、そこから雨水も入り込んでカビや腐食の原因となります。
これは見た目の問題だけでなく、家の寿命にも関わる重大な問題なので、早めの対策がとても大切です。
北海道で外壁塗装を行う際の重要ポイント

雪に強い塗料の選び方
北海道の外壁塗装で失敗しないためには、塗料選びが大切です。
私の経験から言うと、弾性塗料がおすすめです。
この塗料は、まるでゴムのように伸び縮みするので、寒暖差による外壁の動きにもしっかりと対応できます。もし、一般的な塗料を使ってしまうと、冬の間に外壁が収縮して塗膜にヒビが入りやすくなってしまいます。
また、特殊なセラミック配合の塗料もおすすめです。
この塗料は、雪が付きにくい性質があるので、重みによる負担が少なくなります。
この塗料は北海道の気候に合わせて開発された塗料なので、氷点下でもしっかり機能してくれます。価格は少し高めではありますが、5年後、10年後の補修費用を考えると、むしろ経済的です。
塗料は建物を守る保険のようなものだと思って、長い目で見て選ぶのが良いでしょう。
凍害や結露を防ぐ具体的な方法
先月手がけた現場で、すごく納得のいく方法を見つけたので、その経験をお話ししますね。
まず大切なのは、外壁の下地処理です。
目に見える小さなヒビや傷を丁寧に補修して、水が染み込まないように処理します。この下地処理を疎かにしてしまうと、いくら高級な塗料を使っても2、3年で劣化が始まってしまいます。
それから、断熱処理も欠かせない工程です。
北海道の激しい寒暖差で壁の中に水滴ができやすいため、通気層をきちんと設けることが重要なポイントです。
私の現場では、壁の内側にしっかり断熱材を入れ、外側に通気用の空間を作るようにしています。そうすると壁の中の温度差が緩やかになって、水滴の発生を防げるのです。
最近は、下地にプライマーという下塗り材を使うことで、さらに水の侵入を防いでいます。手間と時間はかかるけれど、この方法で家の寿命は格段に違ってきます。
長持ちする塗装のための施工時期と頻度
北海道で外壁塗装をするなら、5月から9月がベストな時期です。この間に工事した現場は10年経っても状態がいいと聞きます。
去年の夏に手がけた物件ですが、職人さんが「この時期なら塗料が理想的な速さで乾くから、塗膜の密着度が全然違うよ」と教えてくれました。
それから、塗装の塗り替えの頻度は7年から10年くらいが目安です。
しかし、私の現場では5年に1度しっかり点検することをお願いしています。
これには理由があって、北海道の気候だと早めに対処した方が断然お得だからです。小さな傷が見つかったら、その部分だけ補修すれば済みますが、放っておくと全面塗り替えになってしまいます。
「早めの点検をしたら結局は費用が3分の1で済んだ」という話もよく聞きます。
住宅ローンの返済が落ち着く頃に大規模な塗り替えが必要になった、なんてことにならないように、計画的なメンテナンスをしましょう。
雪地域と非雪地域の外壁塗装の違い

雪地域での外壁塗装の注意点
先日、札幌と東京の物件を同時に担当しましたが、その違いに大変驚きました。
札幌の物件では、北面の傷みが目立っており、特に屋根から落ちた雪が外壁に当たることで塗装が剥げて傷んでいました。このため、北側の壁には雪の衝撃から守るカバーを付けることが一般的になっています。
また、木の枝も雪の重みで外壁に接触する可能性があるので、植栽の配置にも気を配っています。
そして、現場を見て気になったのが軒下の塗装です。この部分は水がたまりやすい場所なので、水はけの良さが重要になります。
先輩の職人さんからは「軒下を甘く見ると、雪解け水が染み込んで、2年目には塗膜が浮いてきますよ」と教わりました。
加えて、見落としやすいポイントとして換気口周辺があります。吹雪の際に細かい雪が入り込み、それが壁の中で溶けてしまうため、この周辺は特に入念な防水処理を施すようにしています。
非雪地域との比較でわかる施工のコツ
私は、本州で10年間塗装の仕事をしてから北海道に来たのですが、同じ外壁塗装でも全然違うものだなと感じています。
本州なら1回の塗装で済むところも、北海道だと下塗り2回が基本です。職人仲間に「雪国は手間を惜しんだらすぐにバレる」と言われたのが心に残ってます。
また、下地処理の考え方が根本的に違うのです。本州みたいに表面を洗って簡単に済ませるわけにはいきません。
北海道では壁の表面をヤスリでしっかり削って、細かい凹凸まで手作業で直していきます。
時間はかかりますが、この作業を怠ると冬の寒さで塗膜が浮いてきます。去年失敗した現場を見に行くとまさにそれが起きていて、「やっぱり基本に忠実にしないといけないな」と改めて思いました。
外壁塗装業者を選ぶ際のチェックポイント

私の経験からお話しすると、信頼できる業者を見分けるためには、施工実績をしっかり確認することが何より大切だと感じています。
北海道で10年以上の実績がある業者さんは、過去の施工例の写真を見せてくださいますし、以前塗装した物件も案内してくれます。
先日もある業者さんが「5年前に塗装した建物ですが、この通り綺麗ですよ」と胸を張って見せてくれました。
こうして実際の施工例を見ることで、業者さんの腕前がよく分かりますよね。
次に、見積もりの細かさも重要なポイントだと感じています。
先日、近所で「一式いくら」と大まかな見積もりを出す業者から、後々、追加料金を請求されたという話を聞きました。
信頼できる業者は、必ず工程ごとの料金を詳しく記載してくれるはずです。
さらに、職人さんの対応も大切な判断材料になります。
「この地域は寒いので、このような工夫が必要になります」と丁寧に説明してくれる業者さんは、実際の仕事も丁寧に進めてくれます。
また、保証内容をしっかり確認し、アフターフォローが充実している業者を選ぶこともおすすめです。
特に北海道の気候をよく理解している業者さんは、それだけでも大きな価値があると考えています。
外壁塗装で実現する、雪と寒さに負けない北海道の家づくり

北海道の厳しい気候の中で家を長持ちさせるには、外壁塗装が重要な役割を果たします。
これまでたくさんの現場を見てきた経験から、確信を持って言えるのは、良い塗料を選び、丁寧に下地を整え、そして定期的なメンテナンスをすること。
この3つが揃って初めて、本当の意味で雪や寒さに負けない家が出来上がります。実際の現場を見ていると、これらの要素をしっかりと守って施工された建物は、何年経っても美しい状態を保っています。
これこそが、北海道の気候に合った塗料選びと、手を抜かない下地処理、そして欠かさない点検の成果だと実感しました。
外壁塗装は、見た目を良くするだけではなく、私たちの大切な住まいを北海道の厳しい自然から守ってくれる、なくてはならない存在です。
-20℃を下回る寒さ、人の背丈ほどもある雪の重み、そして春先の急激な温度変化。
北海道ならではのこの過酷な環境の中で、しっかりとした外壁塗装と継続的なケアは、家の寿命を確実に延ばし、資産価値を高める賢い投資になります。
今、私たちがきちんと手をかければ、子や孫の世代まで、安心して暮らせる丈夫な家を残すことができるはずです。